2008年01月06日
「風に乗って」 №4
◇ 熊本のギャラリー ◇ 12月のコラム(連載)より
サイクリング倶楽部「一駆」の誕生~№4
12月号「風に乗って」4回目
メタボリックのT・Hさんは、とてもきつそう、息を「ハァー、ハァー」と切らしながら皆に遅れまいと一生懸命に走っている。
後ろから「早く行かないと、閊えるよ」とママさんの声が聞こえる。なんと元気のいいことだろう。
「先に行きなっせ、僕チャンは後からついてくるけん」と声を掛けるのが精一杯の様子。
T・Sさんは、のんびりと五月の季節を楽しむかのように「ママさん、この花は何でしょうか?まだ、田植えの時期じゃないんですね?」といろいろ話しかけてくる。
「私に聞かないで、花の名前なんて知らない!今は、そんな余裕なんてないヨ」とママさんも初めての体験に必死のようだ。
副会長のT・Mさんは、さすがに走行会前にトレーニングをやっていたらしく余裕でトップを走っている。ナスビさんことA・Mさんは、普段マラソンをしているだけあって、体力があり体脂肪十三・四と言って自慢している。
やっと休憩場所の硯川に到着。
メタボのT・Hさんはここで引き返そうと思っていたらしい。でも、皆の手前それも言えず、「キツカデスバイ、ヒィーヒィー、フーフー」を連発している。
それぞれ疲れ果てているがメタボさんの連発で笑い声が溢れた。
植木温泉まで後半分の地点だ。
会長のK・Oから、「余り休むと余計に疲れますけん。そろそろ出発しましょうか?」と声がかかる。
メタボのT・Hさんは、もう、行くのかと言うような顔をして動き始めた。
これから難所が続く。緩やかな登り坂道を行くと、今度は、階段を上がらなくてはならない。永年、自転車を乗っているK・Oさんは、皆にお手本を見せようと、階段の中央のスロープを四五度はあると思うが、自転車で登り始めた。
「会長!危ないヨ、辞めた方がいいよ」と心配そうにママさんが声を掛けている
間に着いてしまった。
皆はとても無理なので、階段を歩いて上がり、そこで一息。
一番難所の植木町の国道三号線に交わる、Sカーブの坂を登らなくてはならない。
これがなんとも言えない坂道なのだ。さすがの会長K・Oさんも副会長のT・Mさん、ナスビさん、T・Sさんも辛そうである。メタボのT・Hさんは男の意地を見せているのか途中まで頑張ったが、自転車を降りてしまった。ママさんは、最初から諦めているのか自転車を押して上がった。
どうにか難所の登り坂をクリアーしたメンバー達は、国道三号線を横切りしばらく行くと両側が竹薮になっている下り坂を一気に駆けて行く。まさに、風に乗っているかのような気分を味わったのだ。
目的地の植木温泉に着いたのは、十二時頃度々の休憩で約二時間三〇分の走行だ。
昼食は、河川敷の木陰で持参の弁当開きをすることになった。疲れ果て、汗びっしょりの身体に川からの風が気持ちよく、梅干入りの握り飯をパクつき、道中話で花が咲いたようだ。
つづく


12月号「風に乗って」4回目
メタボリックのT・Hさんは、とてもきつそう、息を「ハァー、ハァー」と切らしながら皆に遅れまいと一生懸命に走っている。
後ろから「早く行かないと、閊えるよ」とママさんの声が聞こえる。なんと元気のいいことだろう。
「先に行きなっせ、僕チャンは後からついてくるけん」と声を掛けるのが精一杯の様子。
T・Sさんは、のんびりと五月の季節を楽しむかのように「ママさん、この花は何でしょうか?まだ、田植えの時期じゃないんですね?」といろいろ話しかけてくる。
「私に聞かないで、花の名前なんて知らない!今は、そんな余裕なんてないヨ」とママさんも初めての体験に必死のようだ。
副会長のT・Mさんは、さすがに走行会前にトレーニングをやっていたらしく余裕でトップを走っている。ナスビさんことA・Mさんは、普段マラソンをしているだけあって、体力があり体脂肪十三・四と言って自慢している。
やっと休憩場所の硯川に到着。
メタボのT・Hさんはここで引き返そうと思っていたらしい。でも、皆の手前それも言えず、「キツカデスバイ、ヒィーヒィー、フーフー」を連発している。
それぞれ疲れ果てているがメタボさんの連発で笑い声が溢れた。
植木温泉まで後半分の地点だ。
会長のK・Oから、「余り休むと余計に疲れますけん。そろそろ出発しましょうか?」と声がかかる。
メタボのT・Hさんは、もう、行くのかと言うような顔をして動き始めた。
これから難所が続く。緩やかな登り坂道を行くと、今度は、階段を上がらなくてはならない。永年、自転車を乗っているK・Oさんは、皆にお手本を見せようと、階段の中央のスロープを四五度はあると思うが、自転車で登り始めた。
「会長!危ないヨ、辞めた方がいいよ」と心配そうにママさんが声を掛けている
間に着いてしまった。
皆はとても無理なので、階段を歩いて上がり、そこで一息。
一番難所の植木町の国道三号線に交わる、Sカーブの坂を登らなくてはならない。
これがなんとも言えない坂道なのだ。さすがの会長K・Oさんも副会長のT・Mさん、ナスビさん、T・Sさんも辛そうである。メタボのT・Hさんは男の意地を見せているのか途中まで頑張ったが、自転車を降りてしまった。ママさんは、最初から諦めているのか自転車を押して上がった。
どうにか難所の登り坂をクリアーしたメンバー達は、国道三号線を横切りしばらく行くと両側が竹薮になっている下り坂を一気に駆けて行く。まさに、風に乗っているかのような気分を味わったのだ。
目的地の植木温泉に着いたのは、十二時頃度々の休憩で約二時間三〇分の走行だ。
昼食は、河川敷の木陰で持参の弁当開きをすることになった。疲れ果て、汗びっしょりの身体に川からの風が気持ちよく、梅干入りの握り飯をパクつき、道中話で花が咲いたようだ。
つづく

この記事へのコメント
初めてお邪魔します。
サイクリングの楽しさが伝わってきました。
メンバー仲間のおおらかさにニコニコで拝見しました。
私も楽しい自転車生活を楽しんでいます。
サイクリングの楽しさが伝わってきました。
メンバー仲間のおおらかさにニコニコで拝見しました。
私も楽しい自転車生活を楽しんでいます。
Posted by かすみそう
at 2008年01月06日 18:05

かすみそう様
はじめまして一駆の葡萄です。
ご訪問いただき有難うございましたd(^.^)b~♪
貴ブログに、お邪魔しまして、御社のHP も拝見しました。
宇土の立派な自転車のお店ですね。
今後とも、よろしくお願いいたします。
はじめまして一駆の葡萄です。
ご訪問いただき有難うございましたd(^.^)b~♪
貴ブログに、お邪魔しまして、御社のHP も拝見しました。
宇土の立派な自転車のお店ですね。
今後とも、よろしくお願いいたします。
Posted by 葡萄 at 2008年01月07日 00:00